Quantcast
Channel: 妊活 –妊娠育児の情報マガジン「ココマガ」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 262

不妊の原因と不妊検査

$
0
0

hunin

できちゃった婚をする夫婦も増えてきていることから、妊娠するのは簡単なイメージがどこかにあると思います。しかし、その反面、望んでも赤ちゃんができないという話を聞くように、実際には多くの人が妊娠するのに苦労しているのが実情です。

体にも気を遣ってお互いに健康で、排卵日に合わせていても妊娠できないという場合もあるのですから、「妊活」という言葉が出てくるのも頷けます。他の事よりも妊娠することを一番に考えなくてはいけないくらい、妊娠というのは本来、難しいことなのかもしれません。

今回は、不妊の一般的な原因や、不妊検査についてご紹介します。

意外と低い妊娠する確率

健康な体の男女が妊娠する為にできる準備(体調管理や排卵日のチェックなど)をしていた場合に、妊娠する確率はどれくらいあるかご存知でしょうか。

50%くらいと答える方が多いですが、驚いた事に実際の妊娠の確率は20~30%と意外と低い確率です。

身体的な問題などがない場合、これといってその妊娠の確率を上げる方法はありません。つまり、妊娠の確率を上げるためには年月を費やし、回数を重ねることが妊娠の可能性を上げていく唯一の方法です。

20代の夫婦を例にとると半年で65%、1年で80%、2年で90%と妊娠する確率が上がっていくことになります。

妊娠をしたいと思ってから、妊娠するまでの平均期間は約半年から1年もかかるとされており、妊娠というのは神頼みの要素も少なからず出てくるようです。コウノトリが赤ちゃんを運んでくると言いますが、あながち間違えではないと言えるでしょう。

お友達や親戚の中でもすぐに妊娠できた、という方もなかにはいるかもしれませんが、妊娠できないことを堂々と話す人も少ないという背景もあります。実際のところすぐに妊娠できたのかはわかりませんので、あまり気にせず

妊娠できない原因

妊娠できない原因は、はっきりと特定することは困難ですが、不妊の主な原因を挙げてみると以下のように女性だけでなく男性にまである事がわかります。

・排卵障害
・子宮に原因
・精子に原因
・卵子の老化

それぞれ詳しくみていきましょう。

排卵障害

妊娠をする上で、排卵は絶対条件になってきます。しかし、この排卵が自力でできない場合があります。更年期に見られることが多くなりますが、卵巣の機能が低下する事で無月経、もしくは無排卵月経というような症状が起こり、生理がこない、自力で排卵できないということが起こります。

原因は、ストレスやホルモンバランスの乱れ、原因が不明と場合もあり様々です。これを排卵障害と呼ぶのですが、同じ障害とはいえ、軽度から重度とまた細かく分かれていきます。

最近では若年層でも見られ始めており、妊娠できない原因として挙げられる事があります。

子宮に原因

精子に異常はないのに、妊娠まで至らないという場合、子宮に原因が見られる場合もあります。

子宮筋腫という子宮の中にコブのようなものが出来ていて、でこぼこしていたり、先天的に奇形だったりするとせっかく受精して胚ができたとしても着床しにくいといわれています。

また、頚管粘液(けいかんねんえき)が少ない事で精子の活動が活発にならなかったり、この粘液の性状が悪い事で子宮頚部の炎症などと同じように精子が子宮まで辿り着けないという事もありえるのです。

子宮が持つトラブルによって妊娠が難しくなっている場合、子宮頚管内で雑菌の感染や炎症が起こっている事もあるので、注意が必要です。

精子に原因

何も、妊娠ができない理由は女性の体だけに限ったことではありません。現在では、男性の10人に1人が精子に問題を抱えているとも言われ、男性には関係がないとは言えません。

妊娠できない原因の半分は男性という話もあるように、精子に原因が見られる病状はいくつかあります。よく耳にする無精子症を始め、精子の数が異常に少ない乏精子症、さらに、元気が全くない精子無力症など、精子の数や運動量が足りない事によって卵子までいくことができないということもあります。

精子が卵子まで辿り着けないのですから、いくら排卵日とタイミングを合わせても、妊娠ができるわけがありません。

卵子の老化

年をとっていっても、運動や栄養バランスを考えた食事、サプリメント・漢方薬と持続して取り組むことで、体の年齢は若いまま保つことができるようになってきましたが、やはり最新技術を駆使しても老化を止められないものはまだまだあります。

卵子もその中1つです。男女ともに身体的な原因が見られないにも関わらず妊娠ができない時、主な理由にこの卵子の老化が当てはまります。卵子は精子と違い、新しく作られることがなく体の中にずっとあるものです。新しく作られないということは、増えることもないわけですから年を追うごとに卵子は数を減らし続けていくのです。

また数が減ることで、妊娠がしにくくなるだけでなく、受精しても育たないケースが多くなる為、努力で乗り越えられない壁と言われることもあります。

不妊の検査

なかなか妊娠できない場合にその原因を調べる検査もあります。

女性の不妊検査

女性の主な検査は、自宅でもできるものとして基礎体温測定があります。

病院での検査では、超音波を使用し卵胞を見ること。ホルモンの検査などを行い排卵をしているかを確認し、卵管が詰まってしまっていると、精子が卵子の所まで行くことができないので、子宮卵管造影というレントゲン検査も行う必要があります。

加えて血液検査で、抗精子抗体(精子を攻撃する抗体)、クラミジアなどの性病がみられないか、妊娠を妨害するホルモン出ていないかの検査もします。頚管粘液の分泌などのチェックも可能です。

男性の不妊検査

それに対し男性は精液検査のみです。これで精子が元気なのか、何か病状が見られるのかを確認することができます。

妊娠への道のり

妊娠するためにできる下準備はさまざまです。妊娠しやすい体を作っていくというのもそうですし、生活習慣を正してホルモンバランスを崩さないようにするなど、取り組めることはたくさんあります。

しかし、確実にこれをすれば誰でも妊娠できるという方法はありません。個々人で体の作りは違いますし、原因も理由も同じだとは限らないからです。治療と検査をしたところで、原因不明不妊(または機能性不妊)のように問題が見つからない場合もあるのです。

この方法を取ったら簡単に妊娠できた、という話をよく聞きますが、「簡単」な妊娠なんてないと考えましょう。

実際、妊娠できない原因を挙げていくとキリがありません。今回挙げた原因もほんの一部です。

つまり、妊娠ができない原因を解決しようとすると、その1つ1つの原因と向き合っていくしかないのです。それは途方のない道のりですし、1つの問題解決に時間がかかってしまう場合もあり、なかなか次のステップへ進めないこともあります。

それでも、不妊の解決には、夫婦揃って一歩ずつ前へすすんで行くしかありません。1人で抱え込むのではなく、あせらずにゆっくりと、夫婦で一緒に妊娠へ向かって進んでいきましょう。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 262

Trending Articles