妊活とは妊娠についての正しい知識をつけ、自分の体の状態を把握し、妊娠するために前向きに活動することです。そしてまた、自然に妊娠しやすくするための体作りや生活スタイルを整えることも指しています。
妊活は、妊娠を希望している女性や、将来妊娠をしたいと思っている女性が行う活動です。意味を聞くと、女性メインのような気がしてきますが、パートナーである男性も一緒になって妊活する夫婦も増えてきています。
活動内容は幅広く、生活スタイルを整えることから改善をはかることもありますし、検査や健康診断も行うために病院への診療も立派な妊活です。
しかし、そんな良かれと思って始めた妊活で、ストレスを感じる女性が多いというのはご存じでしょうか?ストレスは赤ちゃんができにくくなる原因の1つです。
妊活では、ストレス発散を心掛ける生活を求められるくらいで、ストレスは体にとって良いことではありません。妊活中にストレスを感じてしまう場合、どういった解消法が有効的なのでしょうか?
そこで今回は、
・ストレスの溜まらない妊活のやり方が知りたい
・妊活とストレスの関係を知りたい
・妊活中にストレスを感じたらどうすればよいのかを知りたい
といった方に、妊活中のストレス解消法について詳しくご紹介していきます。
どんな時にストレスを感じる?
あるアンケート調査では妊活中にストレスを感じた女性は、1240人中86.1%。全体の約9割が妊活中にストレスを感じたと答えています。
ストレスを感じた原因としては、一番多かった回答が、「なかなか妊娠しない焦り」という精神的なもので35.0%でした。
その次が17.8%の回答率だった「自分より遅く結婚した人からの懐妊報告」で、その後に17.2%の「ネガティブになる自分に自己嫌悪する」という回答でした。
妊活をすると、妊娠希望者の半数以上が半年以内に妊娠することが分かっていますが、あくまで統計結果であって個人差は大きく出ます。長い人だと妊娠するまでに、5年間の歳月がかかった夫婦もいるのです。
回答結果からも分かるように、いくら「自分のペースで」と思っていても焦らないでいるというのは難しいようです。
また、相手がなんとも思っていなくても「子供はまだ?」といったデリカシーのない言葉に、赤ちゃんを急かされるような感情が湧き、プレッシャーを感じてしまう場合もあるようです。
本人でさえ赤ちゃんをいつ授かることができるのか分からない不安な気持ちでいっぱいなのに、周りがそんな調子であればストレスを感じないのは無理な話ですよね。
妊活中のストレスを発散するには?
人間が感じるストレスにはもともと、体への身体的ストレスと心への脳ストレスという2つに分けることができます。この脳ストレスは一般的に言うストレスのことで、妊活などで感じるストレスも脳ストレスに分類されます。
主に痛みや衝撃などの刺激でストレスを感じる身体的ストレスは、放っておくと病気に繋がってしまい酷くなる前に処置する必要があります。
脳ストレスも心の安定を司るセロトニンの働きを阻害してしまうため、放っておくとうつ病やパニック障害などを引き起こしてしまうことがあります。
ストレスを感じない生活はありませんが、妊活中は特にストレスを感じやすい状態です。精神的な焦りや不安、周りの心無い一言もそうですが、赤ちゃんを授かりたい一心で活動に励んでしまうことが、ストレスに繋がる場合もあります。
生活に上手く解消法を取り入れて、ストレスをこまめに発散しましょう。
食事を楽しもう
美味しい物を食べると幸せな気持ちになりますよね。食べ過ぎは禁物ですが、食事をするのもストレス解消法の1つなのです。
そもそも、心の安定に役割を果たすセロトニンが作られるのは、炭水化物がトリプトファンというアミノ酸を脳まで運んで、ビタミンB6と合成されるからです。
また、トリプトファンは大豆などからも多く摂ることができますし、セロトニンの合成に必要なビタミンB6は魚類やレバーから摂れます。このほかにも、妊娠に必要な栄養成分は食事から摂り入れることが可能です。
バランスの良い食事を取ることは体にとっても精神的にも効果があるのです。しかし毎回、栄養バランスを考えて食事をしていては、義務化してきてしまう心配もあり、精神的にも疲れてしまいます。
そんなときは、月に1回は旦那さんと一緒に外食をして楽しい時間になるように心掛けたり、通院した日には自分にご褒美で美味しいランチを満喫したりして、上手くストレス解消をしましょう。
好きな物を食べることは満足感にも繋がりますし、良い気分転換になります。また、リフレッシュという意味では自分で料理を作るのも良いでしょう。
体を動かす
妊活と変わらないのでは、と思う人もいるかもしれませんが、運動は体を動かすことが嫌いでなければストレス解消に効果的な方法です。
特に、外に出て行うウォーキングは、一定のリズムで筋肉を緊張・緩和させるのでセロトニンの分泌を増やすことになります。
またウォーキングは必ず外で行いますので、陽の光を浴びることにより、紫外線がコレステロールを骨や歯の形成といった体の基本的な部分に必要なビタミンDに変化させ、自然とビタミンの補給に繋がります。
体内時計の調節もしてくれるので、外に出て運動することは体にとっても良いことづくしなのです。妊活を始めると家に閉じこもってしまう人が多いといわれています。やはり1人でいるぶん、気持ちも鬱々としてしまいます。
激しい運動でなくて構わないので、散歩がてらウォーキングから始めてみてはどうでしょうか?気持ちがすっきりします。
泣いてスッキリ
妊活中は、常に気が張ってしまっている状態でもあります。活動が長くなってくると、気持ちの焦りから妊活という活動自体に囚われすぎてしまう人もいます。
リラックスしなさいといわれても気持ちがそんな状態でないと、リラックスしようにもできないものです。そんなときに大切なのが泣くことです。
涙には、緊張した状態からリラックスした状態へと自律神経のスイッチを切り替える作用があります。また、泣くと眠くなるのはそれも自律神経が休息状態になる副交感神経に切り替わるからです。
良質な睡眠はストレス解消にも一役買いますし、なにより泣くとスッキリします。妊活をしたママの中にも、旦那さんの前で思いっきり泣いた人もいます。
ちょっとドライな性格で、あまり泣かない方は、感動的な映画を観たりして泣くように工夫をしている人もいます。
涙は心の浄化ともいいますから、ストレスが溜まってると感じたら我慢せずに泣きましょう。泣いたぶんだけ、またファイトが湧いてきます。
旦那さんとのスキンシップ
妊活は女性1人でするものではありません。パートナーの協力が必要不可欠になります。妊活を経験したママが、もっとも相談した相手1位に旦那さんを選ぶほど女性にとっては大きな存在です。
「君が元気で、一緒にいてくれれば十分幸せだよ」などの旦那さんの言葉が救いになることもあります。悩みやストレスを打ち明けることができただけでも、気持ちの共有や安心感にも繋がりますから、話してみるのも良いかもしれません。
会話より効果的なのは、旦那さんとのスキンシップです。積極的に行うことでセロトニンの分泌にも繋がるからです。これは、ペットを飼っている人なら動物と遊ぶだけでも効果が得られます。
どうせなら、旦那さんに思いっきり甘えてしまいましょう。ぎゅーっと抱きしめてもらうだけでもいいです。ただし、相手が嫌がる場合には機会を改めるなど注意しましょう。
妊活に一息入れる
妊活を一生懸命する気持ちは大切ですが、その反面、結果に結びつかなかった場合、焦ってしまう原因になります。
妊活をすることでストレスが生じているわけですから、ときには思い切って妊活に一息を入れるのもストレス解消法の1つです。中断でも構いませんし、小休止でも良いのです。
趣味に励んでみたり、妊活を忘れて好きなことを自由にしてみてもいいでしょう。それが、気分転換になります。一息を入れるのに時間制限はありませんから、またやってみようと思ったら妊活は始めれば良いのです。
前向きに活動していくことが妊活なのですから、気持ちがゆったりしている時にできるのが一番です。実際に、妊活を中断したママの中には、妊活を止めた後すぐに妊娠した方も多いです。
妊娠は年齢的なものもありますから、誰もが簡単にできる解消法ではないかもしれませんが、妊活中に自分なりに活動を忘れて一息入れる時間を作ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
ざっと5つほど解消法を挙げてみましたが、ストレス解消の仕方は人それぞれです。肝心なのは自分がリラックスできるかどうかなので、今まで挙げた方法で逆にストレスを感じてしまうのであれば、無理に行うのはやめましょう。
気分転換できるのであれば読書だってカラオケだって、睡眠だって良いのです。自分にあった解消法で、ストレスなく妊活を乗り切りたいですね。