妊娠についての知識を身に付け、妊娠できるよう体を作っていく活動である妊活は、通常の夫婦生活を送りながら2年経っても赤ちゃんを授からない夫婦から、将来は赤ちゃんを授かりたいと思う女性も行っている活動です。
最初の一歩としては自然妊娠ができるように生活スタイルを整えることから始めます。病院で治療を行ったり、健康診断を受診することも妊活に当てはまりますが、重要になってくるのは妊活を行う基盤となる体を作る、食生活の改善です。
運動や睡眠も必要ですが、そうした活動を行う上で食事はエネルギー摂取に欠かせないものになります。そんな体作りを気にかける妊活中に、ぜひ食べたいスーパーフードがあることをご存じでしょうか。
栄養バランスが大事になってくる食事ですが毎日メニューを考えるのは大変です。そんな時に、スーパーフードは大活躍してくれます。
そこで今回は、
・スーパーフードとは何か
・妊活に必要なスーパーフード
・スーパーフードの摂り方を知りたい
といった方に、妊娠力をアップしてくれるスーパーフードについて詳しくご紹介していきます。
スーパーフードって何?
スーパーフードとは、1980年代頃にアメリカ、カナダで使用され始めた言葉です。元々は食事療法を研究する医師や専門家の間で使われていた有効成分をもっとも多く含む食品を指すものでした。
2004年頃にアメリカの医師スティーブン・プラットがスーパーフードに関する書籍を世に出したことから一般にも認知されていくようになりました。
その後、スーパーフードを挙げた書籍は販売されていくことになるのですが、求める効果によってスーパーフードと呼ばれる食品は多様にあり、はっきりと定められていないのが現状です。
前提として一般の食品よりビタミン・ミネラル・クロロフィル・アミノ酸などの必須栄養素や健康成分を多く含む、植物由来の食品のことをいいます。
妊活中に食べたいスーパーフード
ストレスなどで崩れやすいホルモンバランスを整えたり、良い状態に保っておきたい精子・卵子に役立つスーパーフードがあります。妊活力を上げるにはこういった効果の高いスーパーフードを積極的に摂っていきたいものです。
個人の体質もありますが、薬に比べて安心して摂取できることもあり、また、単体で食べるのではなく調理法を工夫できるのも、スーパーフードの大きなポイントです。年中スーパーで買えない食品もあるので、サプリメントで摂ることも効果的です。
妊活中に良いスーパーフードとしては、以下のものが挙げられます。それぞれ詳しくみていきましょう。
・アーモンド
・クルミ
・マカ
・ザクロ
・チアシード
アーモンド
女性が不妊に陥ってしまう原因として、ビタミンEの不足が挙げられています。ビタミンEは妊娠ビタミンと呼ばれるくらい、妊娠力に直接つながるビタミンであるといわれています。
ビタミンEは、強い抗酸化作用に自律神経を整える働きを持っているのですが、この力によって、ホルモン環境が整い、血流が改善されるので卵巣機能が回復し、卵子の質が良くなります。
血流も改善されるので子宮に栄養素をスムーズに送れるようになりますし、何より女性の天敵である冷えにも効果抜群です。アーモンドは、そんなビタミンEの含有量がトップクラスで、手軽に摂取できる食べ物になります。
ビタミンEは脂溶性にあたる栄養素なので、取りすぎると脂肪へ繋がってしまいます。つまり、取り過ぎはかえって体に良くないと言えます。
その点、アーモンドは1粒単位で食べられますから、摂取量の調節が簡単で、1日に必要なビタミンEをバランス良く取り入れることができます。
アーモンドの摂取量の目安
他の食品でビタミンEを取ることもあるため、目安は23粒ですが、それより少なめくらいを食べると良いでしょう。
男性にとっても、精子の質を高めるとされていますので、夫婦揃って上手に取り入れていきたいスーパーフードです。
クルミ
クルミには、オメガ3系必須脂肪酸が豊富に含まれています。体内で生成できない成分のため、食物から摂取する必要がある脂肪酸でもあります。
オメガ3系必須脂肪酸は体の細胞膜を作る原料になる体にとって必要不可欠な成分で、これはホルモンを元気にするよう働きかけてくれます。不足してしまうと、関節が痛みやすかったり、疲れがとりにくくなるだけでなく、不妊になりやすく、また流産の確率が高くなるとされています。
クルミはアーモンドと同じく、ビタミンEも含んでおり、そして良質な脂とミネラル、適度な糖分を取ることもできますから、おやつとしてもオススメです。
男性にとっても、精子の生命力と運動力、形状まで向上した研究結果も存在するくらいですから、適度に摂取することで男性にも良い効果をもたらします。
妊娠しやすい体作りを目指す妊活中に、クルミは必要な栄養素をたくさん持っているのです。
単体で食べるのは味気ないという人でも、焼き菓子に投入したり、ドライフルーツと混ぜるなど、応用ができるのもナッツ系の嬉しいところです。
マカ
マカとは、ペルーの標高の高い土地で育つ根菜です、見た目はカブや大根に近い形をしており、2000年以上の歴史を持っています。現地の人々にとってはスタミナ源として重宝され、国にとっては貴重な外貨資源として国外への持ち出しを禁止しているほどです。
必須アミノ酸やビタミン、ミネラルとバランス良く、そして豊富に成分が含まれているので男女どちらにとっても、効果的なスーパーフードになります。
また、マカには滋養効果があるので体の機能を整え、気付かずにいる悪い所を改善してくれるパワーも持っています。
加えて、植物エストロゲンと呼ばれる成分が作用することにより、月経異常などの不妊の症状や食生活の乱れなどちょっとしたことで崩れやすいホルモンバランスを整えてくれるので、妊活で食べておきたいスーパーフードとも言えます。
根菜とはいえ、日本ではマカを食べる文化はありませんから、取り入れる際にはパウダータイプやサプリメントで服用します。
最近は、国産の無農薬のマカの開発も進んでいるので、そういったサプリメントを選ぶとより安心してマカを摂取することができます。
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パウダーであれば、小麦粉と似たような調理ができるため、ホットケーキミックスに少し混ぜてみたり、ホットミルクなどの飲み物に入れて飲むのもオススメです。
ザクロ
ザクロは妊活中の女性、特に高齢の方に人気の高いスーパーフードです。卵子に良い影響を与えてくれるといわれています。
ザクロにはエラグ酸や女性ホルモンの一種であるエストロゲンがたっぷりと含まれており、これは卵胞ホルモンとも呼ばれているのです。
卵胞ホルモンは、卵胞の成熟を助け、精子が通りやすくなるように子宮頸管粘膜を分泌してくれます。それだけでなく、排卵を促してくれる効果もあるため、排卵障害で悩んでいる人の強い味方になってくれるのです。
このほか、ザクロにはビタミンB1・B2・Cなどの体に必要なビタミンや、ミネラルも含んでいます。冷え性にも効果があるので、体をあまり冷やすのは良くない妊活中には嬉しい効果です。
ただし、ザクロは種ごと食べなくては効果がないといわれています。手に入りにくい上に、果物とはいえ種まで食べるのは難しいですから、ジュースにして飲むか、サプリメントで摂取するようにしましょう。
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エストロゲンは、種に多く含まれているので、ジュースを作る時は種ごとしぼって飲みましょう。
チアシード
チアシードは妊活に効くと話題になっているほどの食べ物です。メキシコなどの中南米で栽培されている果実の種のことで、栄養満点という観点からダイエットや健康食品としてジャンルを超えたスーパーフードといえます。
チアシードには、8種類もの必須アミノ酸が含まれていますし、それ以外にもa-リノレン酸、妊娠力を上げてくれるビタミンE、食物繊維と、実に体に良い成分が凝縮されているのです。
なかでも、ビタミンEやオメガ3系必須脂肪酸は女性ホルモンに大きく関わってくる成分ですから、チアシードを取り入れるだけで妊活に必要な栄養素が取れてしまいます。
見た目はゴマに近い粒状の穀物に見えますが、水を加えるとゼリー状に変化し膨らむ特徴があります。
そのままでも食べやすいですが、ヨーグルトに入れて食べたり、スムージーにして飲んだりするのがオススメの摂取方法です。少量でも満腹感が味わえるので、上手に取り入れていきましょう。
摂取量には注意しましょう
妊活中にオススメしたいスーパーフードですが、必ずしも安全というわけではありません。自然の食品が多いので、副作用は薬などと比較してみるとリスクは低くなってくるのですが、摂取量は気を付ける必要があります。
例えば、クルミやアーモンドなどのナッツ類は脂溶性ですから、取り過ぎればその分が脂肪になって体に残ります。マカやチアシード、ザクロにしても体質的に合わない場合や、アレルギーのように体に反応が出てしまうこともあります。チアシードは、過剰に摂取するとお腹が緩くなってしまうこともあります。
それぞれのスーパーフードの摂取する限度は決められていませんが、1日の体に必要な栄養は決まっていますので、摂取量に気を付けながら、妊娠しやすい体作りに役立てていきましょう。
調理や継続して摂取するのが困難な場合は、スーパーフードを含む葉酸サプリメントを選ぶようにしましょう。